5月 2016 – 淋病の大きな問題は抗菌薬耐性化

2016.05

淋病はクラミジアに次いで、日本で最も感染者の多い性感染症です。コンドームを使用しない性行為やオーラルセックスで、淋菌と言う細菌が尿道や膣、喉に住み着く事が、感染の原因になります。この淋菌は、人間の粘膜から離れると生きていけません。日光や消毒薬でも死滅します。淋病が侵入してからの潜伏期間は3日~7日程度になります。女性の場合は子宮頸管炎や排尿痛を伴う場合もありますが自覚症状が無い事も多く、一般的には症状は軽いです。一方男性は尿道炎、尿道から膿がでる、排尿痛といった症状が出て、放置していると、前立腺炎など重症化する場合があります。淋菌は、人間の粘膜に寄生している時には、患部を消毒薬を使って消毒した位では死滅しません。淋病の感染が疑われる、このような症状が出た場合、もしくは原因に心当たりがある場合には、速やかに検査をして治療する事が大事です。最近では自宅で検査が出来るキッドも出ていますので、まずこう言ったものを使って検査してみても良いでしょう。治療は抗生物質を服用する事により行われます。ただし、淋病は抗生物質の種類によって、効果が出る場合と出ない場合があります。これは、淋菌が一度攻撃を受けた抗生物質に対して耐性を持つためで、治療で生き残った淋菌がいて、また増殖すれば、その時に使った抗生物質は、もう効かないと言う事になります。しかし、適切な抗生物質を症状が改善したからと言って途中でやめたりせずに、一定期間服用していれば、きちんと完治する病気です。一番良いのは、感染しない事です。原因となる性行為の際にはコンドームを使用したり、オーラルセックスをなるべくしないようにする等、意識をしてきちんと予防しましょう。

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